2025年度 バス巡礼遠足に行ってきました

 コロナ禍で中断していた、カトリック研究所主催のバス巡礼遠足が復活して、昨年度から催行されています。
 先週土曜日に、今年は米川キリシタン遺跡とサン・ファン館をめぐるバス巡礼遠足に行ってきました。留学生含む本学学生、教職員、一般の参加者に中学生1名、高校生1名(いずれも男子)で、合わせて参加者16名。

 このような、いわゆるスタディ・ツアーのガイドには、学識を備えた研究者が同行するのですが、毎回担当して下さっているのは、カトリック研究所客員研究所員の川上直哉先生(日本基督教団石巻栄光教会牧師、神学博士)です。

 14年前に震災に見舞われた東松島から石巻市にかけての移動中に、バス車窓から見える「今」の光景の現実とその意味を思いながら、伊達政宗や支倉常長の時代の事績へ向かいます。
 サン・ファン館での見学、その後、館内でみんなと一緒に昼食タイムをとりました。

 昼食後、宮城県登米市東和町へ移動し、米川地区のキリシタン遺跡へと向かいます。
 小高い丘の少し開けた場所に、殉教者たちがいのちを落とした出来事を示す十字架とその周囲の柵にたどりつきます。
 他のキリシタンのために、犠牲を受け入れて亡くなった殉教者たち。イエス・キリストの「友のためにいのちを捨てること、これ以上に大きな愛はない」(ヨハネ15:13)ということばに導かれて、殉教者たちと遺された人々、かくまったお寺……さらに現代、さまざまな犠牲を負いつつ生きる私たちの身近な方々に想いを馳せるひとときとなりました。
 小高い丘のその場所へ向かい、また下りる時に、聖歌を歌いながら(熊出没の対策を兼ねて)少し歩き、少し「巡礼」らしい体験ができたと思います。

 この日11月1日(土)は、実はカトリックの典礼暦で諸聖人の祝日。低気圧の影響で、「大雨」との予報だった当日は、ご覧のように見事な晴れ模様でした!
 殉教者を含め諸聖人が見守ってくださったかと思われる、恵まれた1日でした。