シャルトル聖パウロ修道女会

パリから南西に100キロほど離れたところにルヴェヴィルという小さな村があります。中世ゴシック建築の傑作として名高いシャルトル大聖堂のすぐ近くです。シャルトル聖パウロ修道女会のストーリーはここから始まりました。

17世紀の終わりころ、若き神父ルイ・ショーヴェが主任司祭としてこの村に赴任してきました。「無学な人々の教育と、悲惨に苦しむ人々を慰め助ける」ため、ショーヴェ神父は子供たちと病人に奉仕することを訴えました。数人の若い女性がそれに応えて集まってきました。神父の指導を下、彼女たちは祈り、縫製や編み物をして共同生活をおくりました。
子供たちに読み書きを教え、病人の看護をしました。村人は、この娘たちを「学校の姉妹」と呼ぶようになりました。やがてルヴェヴィルを越えて、貧しい人々や病人の世話・教育を始めた姉妹たちは、1708年、ルヴェヴィルからシャルトルに拠点を移し、その時から、シャルトル聖パウロ修道女会の名称で呼ばれるようになりました。新約聖書の使徒パウロを模範とした生き方を目指したからです。今日、修道会は5大陸34カ国にて、4000人以上の会員によってキリスト教精神に基づく奉仕と教育、福祉事業を展開しています

シャルトル聖パウロ修道女会が活躍している地域

白百合学園の生い立ち

白百合学園の設立母体は、17世紀末の1696年、フランス・シャルトル市郊外にあるルヴェヴィルという小さな村で誕生したシャルトル聖パウロ修道女会です。ルイ・ショーヴェ神父の呼びかけで貧しい農民たちの教育と介護のために献身的に働いた数人の少女たちが修道会の始まりでした。現在は総本部をローマに移し、3世紀の伝統を受け継ぎながら5大陸40カ国にて、キリスト教精神に基づく奉仕と教育、福祉事業を展開しています。
日本においては1878年、3人のフランス人修道女が函館の地に降り立って活動を始め、3年後には東京に学校が新設されました。これが白百合学園の礎です。

現在、教育・福祉施設は北海道の函館、岩手の盛岡、宮城の仙台、東京、神奈川の藤沢と箱根、熊本の八代にいたるまで、幼稚園から大学院までの全国10地区27校と2福祉施設におよび、一層の教育・福祉環境の充実をめざしています。

大学の沿革

仙台にシャルトル聖パウロ修道女会の修道院ができたのは1892年です。翌1893年には私立仙台女学校が設立されました。1948年には校名が仙台白百合学園と改められ、幼、小、中、高までを備えた教育機関となりました。

高等教育への需要が高まるのを受けて、1966年仙台白百合短期大学が家政科の単科大学として発足しました。1987年には国際化する社会に対応して英語科が増設されました。1996年には、短大と併設される形で仙台白百合女子大学が、人間学部のなかに人間発達学科と人間生活学科を備えて創立されました。2002年になると、短大はその役割を終えて大学に統合され、人間学部が人間発達学科、総合福祉学科、健康栄養学科、国際教養学科の4学科体制となりました。さらに学科再編を行い2013年には人間発達学科、心理福祉学科、健康栄養学科、グローバル・スタディーズ学科の現体制となりました。

私立仙台高等女学校
仙台白百合学園(幼・小・中・高)
仙台白百合女子大学