イタリア・フランス研修旅行

この研修旅行は、キリスト教の信仰を背景にしたヨーロッパの歴史・文化・芸術を訪ねることを目的に実施されています。 イタリア、フランスの10あまりの都市を巡る充実した2週間の旅です。
多くの世界遺産や芸術作品を見学して、イタリアのルネサンス文化、フランスの宮廷文化に触れる盛りだくさんの内容です。
なかでも、白百合学園設立母体の発祥の地であるフランスのシャルトル訪問、ローマ法王謁見、バチカン博物館の貸切見学は、本学ならではの企画で、貴重な経験ができたと好評を得ています。また、歴史と新しい文化を同時に持つ大都市パリやローマでの研修や自由散策を通じ、人々の生活や文化を肌で感じることができるのも貴重な体験です。

2023年度『イタリア研修旅行』報告 団長 加藤美紀

 この春、本学創立の源泉であるキリスト教文化に触れ、建学の精神を体験的に学ぶことを目的とした海外研修が4年ぶりに復活しました。2024年2月25日~3月4日の9日間、仙台白百合女子大学の学生・卒業生とそのご家族18名と共に、世界遺産が世界で一番多い国、イタリアのハイライトを巡りました。
 訪問先は、いずれも世界遺産を擁し、世界中から巡礼客・観光客を集めるローマ、バチカン、フィレンツェ、ヴェネチア、パドヴァ、ヴェローナ、ミラノの7都市。圧倒的スケールのバチカン博物館、至宝システィーナ礼拝堂、巨匠の名画が並ぶヨーロッパ最古の近代式美術館ウフィッツィでは最高級の芸術を鑑賞し、カトリックの総本山の威容を誇るサンピエトロ大聖堂で聖歌隊付きミサに参加すると、本学の学生に白羽の矢が立ち、日本語で世界平和のために共同祈願を唱えるというお恵みにも浴しました。
 近代の幕開けであるルネサンスが花咲いたフィレンツェのシンボル、ドゥオモ(大聖堂)の堂々たる存在感、アドリア海の女王と称される海の都でサンマルコ大聖堂の塔の上から一望するヴェネチアの街並みの夢のような美しさ、古都パドヴァでは福音記者聖ルカと、ヨーロッパで敬愛される失せ物の保護者、聖アントニオの遺物の神秘、中世にタイムスリップしたようなロミオとジュリエットの街、ヴェローナの教会の趣、スタイリッシュなミラノの中心にそそり立つ世界最大級のゴシック建築ドゥオモなどはとりわけ印象的でしたが、かつては都市国家だった各都市それぞれの多彩な街づくり、建築文化や食文化も存分に堪能することができました。
 近代的なイスタンブール国際空港を経由したトルコ航空の空の旅、貸切バスでの陸の旅の一コマひとコマが、参加者みなで一緒に体験した忘れ得ぬ思い出として、それぞれの胸に刻まれたことでしょう。素晴らしい旅となるようご協力くださいました関係者の皆様に心より感謝申し上げます。

2018年度『イタリア・フランス研修旅行』報告 団長 加藤美紀

 本学では2019年2月26日~3月11日の14日間、全学科の有志参加者25名と共に第16回イタリア・フランス研修旅行を実施しました。この研修では、本学創立の源泉であるキリスト教文化に触れ、建学の精神を体験的に学ぶことを目的として、ヨーロッパで圧倒的人気を誇る9つの世界遺産を含む10都市の多彩な魅力を満喫することができました。
 本学のルーツであるフランスでは、設立母体の修道会発祥の地シャルトル母院の訪問をはじめ、世界的巡礼地ルルドで聖母マリアの奇跡の泉に沐浴して清められ、海に浮かぶ幻想のモン・サン・ミッシェルでは、自然と人間の織り成す類を見ない驚異の造形に魅了され、芸術の都パリでは美の殿堂ルーブル美術館、ノートルダム大聖堂の息をのむほど美しいバラ窓のステンドグラスに感嘆しました。
 カトリック信仰が息づくイタリアでは、トスカーナの古都フィレンツェで珠玉のコレクションを誇るウフィツィ美術館でルネサンス文化の粋を味わい、ガリレオの世界的発見で有名なピサの斜塔に登って世界七不思議にも数えられる傾斜を体感し、古の栄華の跡を刻む風光明媚な湾岸都市ナポリで民衆の篤い信心を垣間見ました。今回初めてプログラムに入れた世界屈指の美しさを誇るアマルフィーでは、紺碧の海が広がる至宝ポジターノの絶景に言葉を失い、イエスの十二弟子の一人、聖アンドレの聖遺物を納めたドゥオモで黄金のファザードの威容に心打たれました。
永遠の都ローマでは古代遺跡に悠久の歴史を感じ、カトリック総本山バチカンでは世界最高峰の芸術作品の宝庫バチカン博物館とシスティーナ礼拝堂に目を見張り、圧倒的に壮麗なサン・ピエトロ大聖堂でのミサで感涙にむせびながらラストを飾りました。
 エア・フランスでの空の旅、貸切バスとイタリア新幹線ユーロスターでの陸の旅も一興で、参加した学生達にとって、綺羅星のごとく美しいヨーロッパの街で仲間と一緒に体験した旅の想い出は、青春時代にひときわ輝く生涯の宝物となったことでしょう。

2016年度『イタリア研修旅行』報告 団長 加藤美紀

 本学では2017年3月6日~14日の9日間、参加者22名と共にイタリア研修旅行を実施しました。本学創立の源泉であるキリスト教文化に触れ、建学の精神を体験的に学ぶことを目的としたこの研修は、今回で15回目を迎えました。昨今の国際情勢を鑑み、学生の身の安全の確保を最優先した結果、今回は設立母体の修道会発祥の地であるフランス訪問は見送りましたが、かえってイタリアの6つの世界遺産の魅力を満喫することができました。
 カトリックの総本山であるバチカンでは世界最高峰の芸術作品を納めた博物館とシスティーナ礼拝堂、圧倒的スケールのサンピエトロ大聖堂に目を奪われ、永遠の都ローマでは古代遺跡と豪華絢爛なバロック芸術に感嘆の声をあげ、平和の祈りを生きた聖フランシスコゆかりのアッシジではジョットのフレスコ画に心を澄ませ、トスカーナの自然の中で美しい夕陽と星が煌く静謐の夜、清らかな朝を味わい、ゴシック芸術の都シエナでは世界一美しいと称えられるカンポ広場を拠点に聖女カタリナの足跡をたどり、ルネサンス文化が花咲いたフィレンツェでは600年の歳月を刻んだドゥオモの威容に瞠目し、ヨーロッパ最古の近代美術館ウフィツィで巨匠たちの絵画やフラ・アンジェリコの傑作「受胎告知」に心を震わせ、世界に類を見ない水の都ヴェネチアではサンマルコ大聖堂を彩るモザイク画が黄金に輝く様に心躍らせ、ゴンドラ遊覧を愉しみました。
 イタリアは歴史的に各都市が都市国家として独立していたため、街の雰囲気も食文化もその地域ならではの固有の魅力があり、バラエティ溢れるイタリアンを堪能することもできました。今後もこの研修を通して、学生の皆様が青春の日に本物に触れる体験をされますよう願ってやみません。

2014年度『イタリア・フランス研修旅行』報告 団長 加藤美紀

 2015年3月2日~14日、13日間のイタリア・フランス研修旅行を実施しました。訪問地は、ローマ、ヴァチカン、アッシジ、フィレンツェ、ヴェネチア、ルルド、パリ、シャルトル、そしてモン・サン・ミッシェル。世界的観光地としても名高い8つの世界遺産を含むキリスト教ゆかりの聖地を巡りました。
 今回の研修では、ヨーロッパの重層的な歴史の厚みを体感しながらキリスト教文化と芸術に触れることを通して、本学の建学の精神についての理解を深めることができました。とくに、本学の設立母体であるシャルトル聖パウロ修道女会発祥の地、シャルトル・ブルーのステンドグラスが輝く大聖堂の巡礼をはじめ、カトリック教会の総本山であるヴァチカンでは世界に圧倒的な影響力をもつフランシスコ教皇に謁見して、壮麗なサン・ピエトロ大聖堂でミサにあずかり、アッシジでは聖フランチェスコ教会のフレスコ画に目を見張り、ピレネー山脈ふもとでは聖母マリアの出現と奇跡で世界中から巡礼者が集まるルルドの泉で沐浴し、中世以来あまたの巡礼者が命がけで訪れたモン・サン・ミッシェルの幻想的な修道院で祈りながら、クリスチャンではない学生達も深い感銘を受けていたようです。
 また、システィーナ礼拝堂、ウフィツィ美術館、ルーブル美術館では現地ガイドの詳細な解説付きで最高峰の芸術作品を鑑賞することができ、誰もが夢中で見入っていました。福音書を記した聖マルコの聖遺物を納める水の都ヴェネチアではゴンドラ体験、ルネサンス発祥の花の都フィレンツェではドゥオモのクーポラに登って一望した夕暮れの美しい街の眺め、研修最後の夜となった芸術の都パリでは目の前で瞬くエッフェル塔のシャンパンフラッシュも忘れがたい思い出です。さらに、食育にも配慮したメニューにより、ヨーロッパの多彩な食文化を堪能しました。こうして研修中どこに行っても感激の歓声があがり、参加学生16名全員が充実した濃密な旅を楽しんでいたようです。
 この研修旅行は4年制大学として開学以来の歴史をもち、本学ならではの特典も多く、宗教教育のみならず文化教養を高めるためにも大きな教育的成果をあげてきました。これからも本学のルーツをたどる建学の精神の学びの機会として、また自己啓発の旅として、継続して一人でも多くの学生が参加することを願っています。

2012年度『イタリア・フランス研修旅行』報告 団長 遊佐重樹

 2012年度『イタリア・フランス研修旅行』は、2013年2月22日から3月6日までの日程で、実施されました。参加者は、本学生25名、同窓生6名、白百合女子大学(東京)在学生3名の総勢34名。引率は、和田前学長と私、遊佐の2名でした。この研修旅行は本学開学当初から続く主要な研修旅行のひとつですが、同窓生や白百合女子大学(東京)の学生も参加するのは初めてのことで、13日にも及ぶ旅程を楽しく交流しながら無事終えることができました。
 主な訪問地はイタリアではミラノ、ピサ、フィレンツェ、アッシジ、ローマ、バチカン。フランスに移動した後はパリ、ルルド、ベルサイユ、シャルトルなどで、世界遺産や名所、旧跡など見所満載のスケジュールでした。なかでもバチカンでは、前教皇ベネディクト16世の最後の謁見に参列できるという千載一遇の機会に恵まれ、世界中から集まった14万人の信者に囲まれて特別な時間を共有し、後にコンクラーベが行われたシスティーナ礼拝堂を見学できたことは、まさに一生の記念になりました。また、アッシジの聖フランチェスコ大聖堂では日本人の神父様にご案内いただき、通常の観光客には足を踏み入れることのできない施設まで見学させていただきました。その他、聖母マリアご出現の地・フランスのルルドや、白百合学園設立母体発祥の地・シャルトル訪問など、この研修旅行ならではの貴重な体験をすることができました。
 今年のヨーロッパは例年になく寒さが厳しく、研修前半は雪や低温に見舞われ、移動スケジュールにも支障を来すほどでした。が、イタリアのアッシジに到着したあたりから天候も回復し、後半は晴天に恵まれました。有能で親切な添乗員さんや現地ガイドさんたちのお陰で、一行は最後まで快適に楽しく旅することができました。最後の夜はさよならパーティーを催し、皆で校歌を歌うなどして旅を締めくくりました。
 旅の余韻に浸りつつ帰国の途につきましたが、その後もお互いに連絡を取り合うなど、参加者たちの交流は続いているようです。この度の引率は私にとっては5回目でしたが、回を重ねるごとに内容がより精査され、充実してきていることがわかります。関係者、取り扱い旅行会社のご尽力により、まさに本学の研修旅行に相応しい充実した内容で、参加者は大変満足した様子でした。今後も多数の参加者を期待し、この研修旅行が長く継続することを願っております。