グローバル・スタディーズ学科

熊谷 健二准教授

専門分野
情報科学・情報教育・教育工学

Profile

  • 血液型:A型
  • 出身地:高知県四万十町(旧 窪川町)
  • 趣味:読書(技術書)
  • 子どもの頃の夢:航空管制官
  • 休日の過ごし方:世界の飛行場のYouTube Liveを見る
  • 好きな音楽:岡村孝子
  • 好きな映画:バック・トゥ・ザ・フューチャー、グレムリン
  • 好きなテレビ:魔改造の夜
  • 好きな食べ物:茶碗蒸し、野菜炒め
  • おすすめの本(自著以外):サイモン・シン「暗号解読」

専門分野を目指したきっかけ

大学と大学院では理論物理学を専攻していましたが、この大学に来てから情報関係の授業を担当するようになり、現在の専門分野は情報科学、情報教育、教育工学です。
子どもの頃に誰もが一度は経験することだと思いますが、私も小さい頃、動く仕組みや遠く離れた声が聞こえる理由を知りたくて、目覚まし時計やラジオを分解しては親に怒られたものでした。また、子ども向けの科学雑誌を読んでは、まだ解き明かされていない宇宙の謎にワクワクしたり、理解はできないものの、父が持っていたアマチュア無線(ハム)の本を眺めたりすることも好きでした。高校生になると、当時販売が始まったばかりのパソコンに興味を持ち、友達が持っていたポケットコンピュータで簡単なBASICプログラムを作っては遊んでいました。そんな自然の不思議を知りたいという好奇心やコンピュータなどの最新技術への興味が、大学で物理学を専攻し、今は情報科学の道に進むきっかけになった気がします。

主な研究テーマ:ICT活用教育

私が現在研究している情報科学は、革新的な技術が絶え間なく生まれる、まさに進化し続ける分野です。ロボット、AI(人工知能)、XR(クロスリアリティ)技術など、人々の生活をより豊かにする技術が次々と誕生しています。私の主な研究は、これらの先進的なICT技術を教育分野でどのように活用できるかを探求することです。具体的には、メタバースなどのXR技術を用いた没入型学習環境の構築や、生成AIを活用した個別学習支援システムの開発などに取り組んでいます。ICTを活用することで、学習者一人ひとりのニーズに合わせたパーソナライズされた教育を提供でき、教育の質の向上を目指しています。

主な担当科目:コンピュータ活用演習A

この授業では、プログラミング言語Pythonを用いてプログラミングの基礎を学びます。Pythonはそのシンプルさから初心者にも学びやすく、またその汎用性から多くの分野で活用されています。特に、AI分野では多くのプログラムがPythonで作られています。
プログラミングを学ぶメリットの一つは、大量のデータを処理するなどの煩雑な作業を自動化し、時間と労力を大幅に節約できることです。私のような面倒くさがり屋や仕事の効率化を目指す人にとっては、これは欠かせないスキルです。さらに、プログラミングはアイデアを具体的な形に表現するための強力なツールにもなります。この授業で学んだことを活かして、オリジナルのゲームやアプリを作ったり、ウェブサイトを作成したりと、誰もが持っている創造性を発揮し、自己成長やキャリアの発展、社会貢献に繋げていってほしいと思います。

ゼミナールの内容

私たちのゼミでは、プログラミング教育をはじめとするICTを活用した教育方法について研究しています。この研究の一環として、プログラミングの楽しさと魅力をより多くの子どもたちに伝えることを目的に、小中学生を対象にしたプログラミング教室を実施しています。過去2年間は「いずみ絆プロジェクト支援事業」に採択され、ロボット、ドローン、AI、電子工作などを用いたワークショップを開催しました。
また、XR技術を教育に応用する取り組みも行っています。昨年、ゼミの卒業生が卒業研究のために作成した仮想空間の教室で、3年生のゼミを実施しました。学生たちはそれぞれが選んだアバターを通してリアルタイムで授業に参加し、VRゴーグルを使用した際には、他の参加者が実際に目の前にいるかのような臨場感と没入感を体験しました。この試みは、全員が同じ時間と(仮想)空間を共有し、コミュニケーションや多様な体験活動を行うことができるメタバースの有用性を示しており、オンライン授業や遠隔地間の協働作業などへの活用を目指しています。
今後は、教育分野にとどまらず、ICT技術を活用して、社会のさまざまな課題解決に向けた取り組みにも挑戦していきたいと考えています。