プロフィ-ル

子ども教育学科

特任教授

鈴木 昌弘
すずき まさひろ

専門分野

国語科授業論、教材研究法、集団づくり

主な研究テーマ

テクスト分析による論理的な物語の読解、「自立した読者」を育成する小中の一貫した授業過程、人間本性に根ざす所属感・貢献感を賦活する集団づくり

主な担当科目

『初等教科教育法(国語)』『初等国語』『児童文学論』

主な業績
  • 「メロスはなぜ少女に赤面するのか~「テクスト分析」でつくる文学の授業」(三省堂)(2020)
  • 「「対話的な学習」と何か。あるいは国語教師の存在理由について」(大阪教育大学国語教育学会『国語と教育』2018年 第43号,  pp.72-91)(2018)
  • 「論理を育てる国語の授業~『テクスト分析』が拓く主体的・対話的な学び~」(三省堂国語教育オンラインセミナー)(2021)
  • 「現代の国語」全学年(三省堂)共著(2021~)
  • 「人間の本性に根ざした所属感・貢献感を賦活する生徒集団づくり~「荒れ」の克服から「不登校」「低学力」の改善へ~」
    (大阪大学 第42回学校づくり研究会)(2020)
鈴木先生からのメッセージ

国語科は基幹教科と呼ばれることがあります。あらゆる教科で言語が用いられ、国語科はその言語の教育であるからです。国語科は各人が読んだ感想、考えを共有するだけではありません。かつて国語科は文学教育か言語教育かという議論がありましたが、言語の教育としての国語は、説明的文章だけを対象とするのではなく、一見答えのないように思われる文学をも論理的に読み解き、その過程で論理的な言語能力を育むのです。「物語の読みは百人いれば百とおりの読みがある」と言われますが、細部の解釈はそうであっても、物語全体を総合する主題となると限定されます。それを追究する過程は、ちょうど名探偵がわずかな手がかりを捉え、その意味を考え、他の手がかりと比較して、ついに事件の真相を突き止め犯人を特定する過程に似ています。そんなスリリングな体験が国語科の授業であると考えています。将来、子どもたちとそんな経験を共有してもらいたいと思います。