プロフィ-ル

健康栄養学科

教授 / 学科長

小嶋 文博
おじま ふみひろ

専門分野

細胞薬理学、有機電気化学、食品機能学

主な研究テーマ
  1. 神経栄養因子関連遺伝子の発現とシグナル伝達に関する研究
  2. 抗肥満(エネルギー産生)遺伝子の発現とシグナル伝達に関する研究
  3. 医薬品成分の作用機序に影響する環境酸化還元電位に関する研究
主な担当科目

『生化学Ⅰ・Ⅱ』『生化学実験』『食品学Ⅰ・Ⅱ』『食品学実験Ⅰ』

主な業績
  • 『Nブックス 新版 食品学Ⅱ〔第2班〕』共著 建帛社 2022年02月
  • 『スタディ生化学』共著 建帛社 2021年08月
  • Stimulatory effects of micro- algae on the secretion of nerve growth factor (NGF) and brain- derived neurotrophic factor (BDNF) in 3T3-L1 fibroblasts Algal Resources 12 61-65 2019年12月
  • 脳由来神経栄養因子発現促進用組成物 発明者(共)  特許第6961237号 2021年10月
  • 神経成長因子発現促進用組成物 発明者(共) 特許第6961236号 2021年10月
小嶋先生からのメッセージ

皆さんが目指そうとする「管理栄養士」は、単なる「給食のおばちゃん」ではありません。医療スタッフの一員として活躍できる、科学的根拠に基づいた客観的に正しい知識をきちんと身につけた人でなければならないと思います。私が担当させていただく「食品学」の分野では、食品の栄養・嗜好・生体調節機能に関わる部分(栄養成分・嗜好成分・機能性成分)やそれらを含む食品そのものの化学的特徴などについて学んでいただきます。「生化学」分野では、生体中の化学反応を代謝として学び、個々の細胞の反応と個体の反応の関連性についても学んでいきます。食品のほとんどは動物や植物といった生物であり、食品成分はそれら動植物等の代謝の中で作られたものであるという食品学と生化学の関連性についても見出してもらいたいと思っています。また生化学では、食品成分や薬物に対する生体(細胞)の応答性(シグナル伝達と遺伝子発現制御)についても触れるので、摂取した化学成分の個体への影響をシグナル伝達や遺伝子発現レベルで考えられるようになってほしいと思います。

そのため研究面では「食品成分が遺伝子発現制御に関わるメカニズム」について、主に培養細胞を用いて、分子生物学的な手法を用いて調べています。認知症をはじめとする脳疾患の原因解明にはニューロンのみならず、特にグリア細胞(アストロサイト、オリゴデンドロサイト、ミクログリア等)による脳機能調節の解明が必要となってきます。そこで、グリア細胞を用いた「食品成分による脳機能調節」に関わる研究を行っています。

学生さんには、勉強でも研究でも一度やると決めたら、とことん没頭して取組んでほしいと思っています。勉強もスポーツと同様で、毎日のトレーニングが必要だからです。皆さん「自分はこうなりたい」という夢をもってがんばりましょう。そして人は思った通りの人になる(なれる)と思います。